さあ、今回からは、音声の中で山場の一つである子音についてみていきましょう。
自分はちょっと滑舌がよくないなあと思っている人や、外国語を発音良く話したいという人も、役に立つ情報があると思います。
雪道ではゆっくり歩くのと同じように、つまずきやすいところは、ゆっくりみていきたいと思います。
子音の定義
そもそも子音とはなんやねんということです。
母音の時に少しだけ触れましたが、まず母音とは、息が妨害されないで出る音でした。
トンネルに例えると、他に車はなく、スムーズに出口まで駆け抜けるイメージでした。
[sitecard subtitle=母音についてはこちらから url=https://tak-japan.com/vowels/ target=]
一方で、子音とは、息が妨害された音のことです。
では妨害されたとはどういうことでしょうか。
トンネルで例えると、
母音は、妨害されないので、トンネルの中が自分だけで気持ちよくスーっと出口まで走り抜けるイメージでしたが、
子音は、トンネル内で渋滞があったり、濃い霧が発生していたり、トンネルの出口付近が工事で急な車線変更を余儀なくされたり、
または、とても狭いトンネルで気をつけないと側面を擦ってしまいそうで、気持ちよく走れないイメージです。
もう一つ例を出してみます。
リコーダーで何も押さえないでピィーと吹くと、すべての穴から空気が漏れます。
次はいくつかの穴を押さえてみます。
先ほどは空気が漏れていた穴が指によって押さえられているので、空気がその穴からは漏れません。
そのことによって、音が変わります。
母音は穴を押さえていない状態、子音は穴を押さえている状態、そんなイメージです。
このように口は子音を出すために色々な場所で、息を妨害します。
要するにこの『妨害』というのがポイントです。
子音の出し方
それでは、数ある子音はどのように区別するのでしょうか。
その要素は3つあります。
1つ目は、どこで息を妨害するか
2つ目は、どうやって息を妨害するか
3つ目は、声帯振動の有無
この3つによって、子音を使い分けているんです。
1、調音点(どこで息を妨害するか)
子音は『妨害』することだとわかりました。
次は『どこ』で妨害するかが1つ目の要素です。
指で押さえる穴によって、リコーダー内の響き方が変わって音が変わるのと同じです。
このように、妨害される場所によって、子音の音が変わってきます。
この場所(点)のことを調音する点と書いて、調音点と言います。
場所という言葉でピンときた方がいるかもしれません。
口蓋や軟口蓋などの場所はこの調音点と言われるものです。
このような口内の用語は別の記事で紹介しています。
[sitecard subtitle=口内の用語の記事はこちら url=https://tak-japan.com/pointofarticulation/ target=]
2、調音法
次は、『どうやって』息を妨害するかです。
トンネルの例だと、あなたはトンネルに入ろうとしています。
入り口には以下の状況になっています。
①渋滞している
②車一台通れるかほどの狭さのぎりぎりのトンネル
③工事中で車線規制をしている
あなたはいろいろな方法によって、スムーズな走行を妨害されてしまいます。
実際に口の中では、空気の道を細くしたり、空気が通れないように封鎖してしまうことで、空気を妨害します。
このような妨害する方法によっても子音の音は変わってきます。
この方法のことを調音法と言います。
3、声帯振動の有無
3つ目の要素は声帯が震えるかどうかです。
覚えてるでしょうか。
声帯が震える音かどうか以前に勉強しましたね。
つまり、有声音なのか無声音なのかによって子音が変わるということです。
具体例を言ってみるのが早いと思います。
「が」と「か」の音は、音の出し方は同じです。
ただ、「g」と「k」の声帯が震えるかどうかだけが違いです。
まだ詳しく見られてないので、わかりにくいと思いますが、
声帯振動があるかどうかでも子音の音は変わるということが言いたいだけなので、今はわからなくても問題ないです。
おわりに
今回は子音の要素を3つみました。
今後はこの3つを常に意識しながら勉強することが非常に大切です。
まだ具体的に個別の音の出し方は勉強していないので、なるほど〜そんな感じなのか〜と読み進めてもらえればと思います。
次回から、調音法について詳しくみていきたいと思います。
参考にした本