第二言語習得④〜気づきの大切さ〜

これまでインプット仮説、インターアクション仮説、アウトプット仮説を見てきましたが、この3つさえ気をつければ第二言語習得は万事解決なのでしょうか?

今回はその答えについて見ていきましょう。

前回までの第二言語習得についての記事です。

記事No.1

今回からは第二言語習得についてみていきましょう。。 第二言語習得は、第一言語習得と同じように3つのポイントがありますが、やや内容が濃いです。 我々の目指すのは、日本語教師なので、第一言語習得ではなく、第二言語教育に関わってくるか[…]

記事No.2

今回は第二言語習得の2つ目のポイントであるインターアクション仮説についてみていこうと思います。 そもそもインターアクションって何? まず、そもそも「インターアクション」ってどんな意味なのでしょうか。 インターアクションとはまず英語[…]

記事No.3

今回はアウトプット仮説について見ていこうと思います。 このブログのタイトルに「出力(アウトプット)」があるように、個人的には非常に大切なことだと思いますので、ぜひ身につけていきましょう。 アウトプット仮説 アウトプット仮説とは、言[…]

第二言語習得における気づきの大切さ

もちろん、上の3つの説も非常に大切なのですが、もっと重要なものがあります。

それは気づきです。

気づきという言葉だけだと、具体的じゃないのででうまく理解できません。次の例を見てみましょう。

とある英語の歌を歌えるようになりたいとしましょう。3つの例を出します。誰の方法が効率がよさそうに思いますか?

Aさん「聞こえないと発音もできるわけがありません。聞いて聞いて聞きまくることこそ効率が良いのです。」
Bさん「まずは言葉の意味を調べてから、聞いて、歌ってみますかねえ。」
Cさん「意味なんて関係ない!!とにかく何回も何回も歌うことこそ歌えるようになる近道だ!!」

誰が効率がよさそうでしたか?

本当は正解なんてないのですが、今回の学習内容から考えると、答えはBさんです。なぜそうなるのか、見ていきましょう。

Bさんは、まず単語やその意味を調べた上で、聞いて実際に歌っています。この「単語やその意味を調べた上で」というのがポイントです。

何が言いたいのかというと、この方法では、「あれ?この言葉ってどういう意味なんだろう。」とか「この言葉聞いたことがあるけど意味は何だったかな?」というような疑問を持つことができますつまり、この方法には気づきがあります。

習得が進むのは、気づきのおかげであると考えたのが気づき仮説というものです。

これはシュミットが提唱した説です。

気づきがあるから習得が進むという説ですが、反対にもし気づきがなかったらどうなるでしょうか。

聞いたことを何も疑問に思わない、つまり、昔、芸人さんの歌で流行ったように、ただ右から来たものを左に受け流すだけになってしまいます。受け流すだけでは、吸収できるわけもありません。

この気づきがあるおかげで、インプットされたものが、定着、吸収されて身につきます。この定着、吸収のことをインテイクといいます。

これまでのことを簡単に図にすると、次のようになります。

説明すると、まずインプットがされます。

そして、インプットには理解できるインプットもあれば、全く理解できないインプットもあります。

理解できないインプットは、そもそも右から左に抜けていくだけなので、身になりません。

理解できるインプットはインプットされても、それがすべて身になるわけではありません。それができたら、定期試験でみんな満点がとれちゃいますね。

理解できるインプットの中の一部が、気づきによって、自分の中でインテイクされ、ここまできてようやくアウトプットができる段階になり、そこからアウトプット繰り返すことで習得がされるということです。

要するに、インプットまでは誰でもできますが、習得するために必要なインテイク、アウトプットという過程に辿り着くためには気づきが不可欠だということです。

気づきがとても大切だということが伝わったでしょうか?

まとめ

今までの内容をまとめると以下のようになると思います。

〜まとめ〜
<気づき仮説>
気づきによってインプットされたものがインテイク(定着)、アウトプットにつながるので、気づきがとても重要である。

おわりに

気づきが大切だとわかったことはいいことなのですが、頭を悩ませてしまうことになるのかもしれません。

なぜなら留学生の中には、勉強目的ではなく、就労目的でくる人もいるからです。

このことについての是非はおいておいて、職業上そんな学生にも学んでもらわなければなりません。

しかし、働きにくることが目的の学生にとっては、そもそもの学ぼうという意識が低いことがあり、そんな学生に気づきをうながすことは非常に難しいことであります。

どうしたらいいのか。永遠の課題ですね。

 


参考にした本



最新情報をチェックしよう!