記憶①〜記憶の流れ〜

みなさんは記憶力はあるほうですか。ないほうですか。

日本語教育能力検定試験の勉強をするなかで、記憶という単元があります。

今回は記憶とはどのような流れに沿ってされるのかを見ていきます。

もしかしたら、記憶力向上のヒントがあるかもしれません。

もくじ

記憶の流れ

記憶とは一連の流れというものがあります。

「よし、憶えた」「あっ、忘れた」のような単純なものではありません。

その流れとは

①入力→②符号化→③転送→④貯蔵→⑤検索→⑥出力
です。
頭文字をとって「ニュー(入)ス(符)で店(転)長(貯)検出」という語呂合わせも出来たりします。まあ意味はよく分かりませんが。
それではそれぞれどのようなことを指すのか見ていきましょう。

①入力

入力とは簡単に言うと注意することです。

もちろん、「ここではタバコを吸わないで」という注意ではありません。

気をつけるということです。

ふと何も考えずに空を見上げてみると、特に何かをみるというより漠然と眺めているという感じですよね。これは入力ではありません。

空を漠然と眺めている時、遠くの空に何やら動く飛行物体のようなものが目に入り、あれは何かと目を凝らすこともあるかもしれません。このように注意していることを入力と言います。

単語帳や教科書を使って勉強するときはまず注意しますよね。

この入力が記憶のスタートラインです。

②符号化

符号化記憶に残りやすいように形を変えることです。

ちょっとわかりにくい言葉を使っているので混乱するかもしれませんが、簡単には憶える過程だと思います。

ちなみに「憶える」とは「記憶に残る」と言う意味で使われます。「覚える」はもっと意味が広いです。

わかりにくかったら申し訳ないですが、私の符号化のイメージを書いていこうと思います。

例えばあなたがすばらしい景色の写真を持っていて、長く保存したいと考えています。

そこでその写真をパソコンに保存しようとします。

どのようにパソコンに保存させますか。

パソコンのカメラに向かってその写真を見せながら、「憶えろー、憶えろー」と繰り返してもパソコンは決して憶えません。パソコンは写真をデータに直しそのデータをパソコンに入れることでパソコンは記憶することができます。

つまり、人とパソコンとでは同じものを憶えようとしても仕組みが違うのだから、その仕組みに合ったやり方に変換してあげなければならないということです。これが私の符号化のイメージです。

③転送

符号化したらもうオッケーと言うわけではありません。

符号化が済んだ状態とはいわば、仮登録ができたようなものに過ぎません。

いろいろなウェブサービスに1ヶ月だけお試しの期間ってありますよね。

1ヶ月だけ使えますが、それ以降は本登録をしないと使えません。

記憶も同じようなものです。仮登録だけでは一時的には記憶に留められますが、長期間は留められません。

日本語教育能力検定試験の知識は電話番号などと違って長期的に覚えておきたいので、仮登録から本登録へ移行が必要ですね。

この移行作業が転送です。

長期記憶にするため転送が必要なのです。

④貯蔵

貯蔵とは長期記憶に記憶を留めておくことです。膨大な知識の倉庫ですね。

長期記憶に貯蔵されれば、永続的に保存されるそうですが、私は注意が必要だと考えます。

ここからは私の考えのですが、貯蔵されても安心してはいけないと思います。

いくら膨大な知識が貯蔵されていても、長い間取り出されないとほこりが被ってしまったり、錆び付いてしまうかもしれません。

知識の上に新しい知識を積み上げていっても、一番下の知識が取り出せないかもしれません。うまく取り出せずに知識の積荷が崩れて壊れてしまうかもしれません。

定期的にちゃんと貯蔵されているか整理したり、メンテナンスが必要かなと思います。

じゃあどのようにメンテナンスするのか。次の検索に関わってきます。

⑤検索

検索とは貯蔵されている知識が正しく思い出せるかということです。

私たちは生まれてからずっといろいろな知識を頭に入れてきて貯蔵しています。しかし、毎日すべてその知識のことを考えているわけではないですよね。頭がパンクしてしまいます。

必要な時に必要な知識を貯蔵された場所から取り出す、つまり思い出すこと。これが検索です。

記憶の倉庫に入れるだけで放置では安心できないですよね。検索して定期的に知識を取り出すことでより記憶を強固にできると思います。

出力

出力については正直あまり記述が見つけられなかったので個人的な理解になってしまうのですが、

出力は実際に書いたり、話せたり、実際に使えることというように感じます。

よって出力と検索違いをあえて考えるなら、検索はできても出力はできないというのは思い出せるけど説明できないと言うことになりそうです。なんとなくこんな感じっていうのはわかるけど、説明はできないということですね。

日本語教育能力検定試験では出力が大切だと感じています。思い出せることも大切ですが、繰り返して問題を解くと言う入力を繰り返すことでも点数は安定してくると経験からも強く言いたいです。

まとめ

まとめると以下のようになります。

まとめ
入力・・・注意する
符号化・・・おぼえるための変換
転送・・・長期間の記憶への移行
貯蔵・・・記憶を保存
検索・・・思い出す
出力・・・実際に使う

 

おわりに

今回は記憶の流れについてみてきましたが、いかがでしたでしょうか。

今回の話で言うと、検索と出力を特に大事にして勉強してほしいです。

日本語教育能力検定試験は検索と出力、つまりアウトプットの質を高めれば合格できる可能性はぐんとあがると思います。

確実に一歩ずつ歩いていきましょう!!


参考にした本

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この記事を書いた人

日本語講師として日本語学校に勤めています。日本語教育能力検定試験や日本語教育や現場についていろいろアウトプットしていこうと思っています。

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