日本語のバリエーション

あなたは何種類の日本語が話せますか。1種類ですか。3種類ですか。もっと話せるかもしれません。

そもそも、いやいや日本語は1種類しかないだろ、と思われる方もいるかもしれません。実は無意識に使い分けているだけで気づいていないだけで多くの方は何種類かの日本語を使い分けています。

このバリエーションのことを言語変種と言います。

地域方言と社会方言

言語変種の一種に方言があります。一般に「方言」と聞くと、関西弁やら、名古屋弁なりを思い浮かべますが、それらは、地域方言に分類されます。

では社会方言とは何やねん。となりますね。社会方言とは社会のグループによる方言です。例えば、年齢社会的地位性別などが異なることによって違う言い方や言葉を使います。

もう少し具体的にみていきましょう。

「おい、めし食いに行こうぜ。」

このセリフは、①男性、②女性、どちらが言いましたか。

そうですね、ほとんどの人は①男性を選んだのではないでしょうか。

「ご飯を食べにいきましょう。」という内容は同じですが、所属するグループによって変わるという例でした。

もう1つの例として、携帯でのLINEのような短文でのやり取りで、「わかりました。」という意味で「了解しました」や「了解」という文を送りますが(本当は承知しましたが正しいそうですが)、若者の間では「り」が「ょうかい」という意味を持ち、とても驚いたのは、「そろそろ風呂に入るからテキストできない」のようなことを「フロリダ」と言うそうです。(フロなのでリダツします)

これは年齢、世代による違いです。他のパターンもみていきましょう。

コードスイッチングとスタイルシフト

コードスイッチングとは、相手によって言語や態度が変化することです。日本人だけど、英語で話しかけられたから、英語に切り替えて話したり、好きな人と話すからいい印象になるように態度を変えたり、逆もまた然り。

そしてスタイルシフトとは、相手によって話し方が変化することです。同じ日本語でも、相手が勉強中だと簡単な言葉を使うように切り替えたり、ペットや小さい子供に話すときにも話し方を変えることです。教師が学習者に使うティーチャートーク、母語話者でない人に使うフォリナートーク、母親が幼児や小さい子供に使うマザートークなどがあります。共通点として、同じ言語でも、語彙や文法の難易度を変えるということです。

おわりに

今日は日本語には種類があるということをみました。

専門によって分類は様々で複雑みたいですが、僕は社会方言の中にコードスイッチや、スタイルシフトを組み込んで考えました。

我々日本人はかなりたくさんの種類の日本語を場面や相手によって使い分けます。日本語学習者にとってこれは本当に大変なことだと思います。なので日本人は学習者にそのレベルを期待するのではなく、こちらから歩み寄れる姿勢が大事だと思います。

そんなわけで今、「やさしい日本語」というものが注目されていますね。やさしい日本語についてはまた別の機会に。

 

 

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