今回は名詞です。
名詞は種類が多いです。
普通名詞、固有名詞、数量詞、代名詞、形式名詞に分けられます。
代名詞は説明が多くなるので、今回はさらっとだけ確認する程度です。
普通名詞
普通名詞は我々が一般にイメージする名詞と同じだと考えて問題ないでしょう。
ただ、普通名詞はさらに2つに分かれ、具体名詞と抽象名詞に分かれます。
具体名詞は具体的、抽象名詞は抽象的な名詞です。
具体名詞は触れて、抽象名詞は触れないという感じだと思います。
具体名詞の例:机、椅子、犬、服 など
抽象名詞の例:愛、時間、心、幸せ など
固有名詞
固有名詞とは、特定され1つしかないもののことです。
英語だったら、大文字で始めますよね。
富士山、利根川のような具体的な場所の名前や、卑弥呼のような人名も固有名詞です。
数量詞
ぱっと見で名詞とは思いにくいのがこの数量詞です。
数量詞には、数量を表す基数詞と順序を表す序数詞に分けられます。
基数詞の例:〜枚、〜冊、〜本 など
序数詞の例:〜番、第〜、〜段 など
名詞は一般的に単独ではなく、助詞を伴って使いますが、数量詞は助詞を伴わないで使われることがあります。
例)辞書を3冊買いました。←普通は「〜を買う」だが「を」がなくても成立する
代名詞
代名詞とは人や物を指す言葉です。
英語だと、I や he や they や it などがありましたね。
日本語では人称代名詞と指示代名詞の2つで考えます。
人称代名詞
「人」という言葉があることから、人称代名詞とは「わたし、おれ、あなた、彼」のような人に関するものだと推測ができますね。
日本語では、「あなた」や「彼」のような 2、3人称で人を呼ぶことが少ないことを押さえておきましょう。
「あなたの趣味は何ですか」のような英語の直訳には何か変な違和感があるのはこのためです。「趣味は何ですか」が自然ですよね。
学習者はこの誤用が多いです。先生に「あなたは〜ですか」のような質問をよくしてきます。
指示代名詞
こちらの指示代名詞は場所や事物などを指します。
「あれ」「それ」「あの」「この」「そう」「どんな」のようなコソアド言葉を思い浮かべればいいですね。
上記の例からも伺えるように、名詞(これ)、名詞を修飾する連体詞(この人)、副詞的な役割(こうする)を持ちます。
さらに指示代名詞は文脈指示と現場指示の2種類に分かれます。
現場指示は、「その塩取って」のような見えるもの。
文脈指示とは「あの話は最高だった」のような話の中のものです。
この2つの具体的な説明は別の機会にします。今回は体系の理解を目指します。
形式名詞
形式と聞くと、中身は伴っていないけど、カタチだけというイメージがあります。
形式名詞とは、単体では主語や述語にはなれず、この名詞を修飾するものとセットで使われます。
ちょっとわかりにくいので、形式名詞の例をいくつか挙げます。
「こと」「ところ」「ため」「せい」「たび」「はず」のようなものです。
普通、名詞は主語にも述語にもなれます。
例えば、
「私の好物はりんごです。」(りんごが述語)
それではこれはどうでしょう。
「遅刻はせいです」
違和感がありますね。これが形式名詞の特徴です。
この形式名詞を使ってあげるには、いっしょに使われる言葉も用意します。
「遅刻は電車が止まったせいです。」
ならいいですよね。
このように形式名詞は、修飾することばがなければなりません。
まとめ
まとめると、名詞はこのようになります。
ー名詞の体系ー
名詞の種類
①普通名詞・・・さらに具体名詞と抽象名詞に
②固有名詞・・・人名、地名など
③数量詞・・・さらに基数詞と助数詞に
④代名詞・・・さらに人称代名詞と指示代名詞に
指示代名詞→さらに現場指示と文脈指示に
⑤形式名詞・・・修飾の言葉が必要
おわりに
どの品詞についても言えることですが、品詞の分類は人によっていろいろ異なっていたりします。
大切なのは、おおまかな枠組みを知っておくことだと思います。
人によって分類が違うということは、それがテストで聞かれるということはないということです。
私は赤本に従っておけば大丈夫だろうということで、分類は赤本通りにまとめています。
参考にした本
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