今回は使役を扱っていこうと思います。
まずは使役とは何なのかということから見ていこうと思います。
使役とは
使役とは人に何かしらの行為をさせるというものですが、こちらもややこしいので、実際の例文を見てもらったほうがわかりやすいです。
嫌がる子供に薬を飲ませた。
使役の作り方
使役は語幹に「(s)aseru」をつけます。
1グループの動詞には「aseru」、2グループ の動詞には「saseru」を語幹につけます。
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3グループは基本的に「させる」と「こさせる」です。
例えば、1グループの「飲む(nom-u)」と「書く(kak-u)」は「飲ませる(nom-aseru)」と「書かせる(kak-aseru)」となり、
2グループ の「食べる(tabe-ru)」と「寝る(ne-ru)」は「食べさせる(tabe-saseru)」と「寝させる(ne-saseru)」となります。
これが使役形の作り方です。
さらに使役形には短縮形が存在します。
地域や世代によって使用頻度など異なると思います。ちなみに私はほとんど使いません。
短縮形は1グループには「asu」、2グループ には「sasu」をつけます。
3グループは「さす」と「こさす」です。
「○す」のようなサ行の子音動詞は短縮形は使わないことと、2グループの短縮形はあまり使われないそうなので、注意しましょう。
使役の文法の注意
使役は自動詞からも他動詞からも作ることができます。
他動詞で使役を作る場合、使役の相手(影響を受ける側)に「に」を使います。
子供に英語を習わせる。(子供が使役の相手)
先生が私に校庭を走らせた。(「を」が使えないパターン)
使役の用法
基本的な用法は2つですが、細かくはなりますが、さらに別の用法もたくさんあります。
まず、基本的で、必ず押さえておかなけらばならない用法は「強制」と「容認」です。
また、重要度は落ちるものの頭の片隅に置いておいてもいいものは「原因」と「責任」です。
他にもたくさんあるようなのですが、今回は基本的な用法を見ていきます。
それぞれ見ていきましょう。
強制
その教師は学生に漢字を10回ずつ書かせた。
容認
こちらも強制ほどの認知度はないかもしれませんが、基本的な用法(初級で勉強する用法)なので、しっかりおさえたいところです。
先ほどの「相手の意思に関係なく」の強制とは違い容認なので、相手の意思を尊重します。
ですから、例文は、
さんざん考え抜いた結果、母親は娘を東京へ行かせることにした。
原因・責任
この原因・責任はメインの用法ではありませんが、日本語教育能力検定試験では知っておいたほうがいいでしょう。
原因・責任という言葉の意味は説明しなくてもいいと思いますので、例文で確認しましょう。
私の寝坊が友達を待たせることになってしまった。(原因)
私が世間を騒がせてしまいました。(責任)
私が頂き物の果物を腐らせてしまいました。(責任)
まとめ
使役をまとめると以下のようになります。
〜使役まとめ〜
使役の作り方・・・語幹に「(s)aseru」
使役の用法
・強制・・・相手の意思に関係なく
・容認・・・相手を尊重
・原因・責任・・・原因・責任(そのまま)
おわりに
参考にした本
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